今回は居住者Kさんのお話です。
Kさんは元助産師。東京大学医学部付属病院勤務のご経験があり、東京大学目白台キャンパス跡地に建つ「クイーンヒル目白台」にご縁を感じて入居された方です。

さて、話はKさんの学生時代に遡ります。Kさんが初めて出産に立ち会い取り上げた赤ちゃんはMちゃんというそうです。Mちゃんとの出会いがKさんの助産師人生のスタートとなりました。
赤ちゃんがこの世に生まれて初めて出会うのは、お母さんでもお父さんでもなく助産師さんです。
「この子が生まれて最初に会うのは自分なのだ、と思うと毎回神聖な気持ちになった」とKさん。
たくさんの赤ちゃんを誕生させてきたKさん、本当に尊敬します。

“M”はMidwife (ミッドワイフ) 助産師の頭文字です
Mちゃんのお母さんとKさんは年賀状のやり取りをしていましたが、Mちゃんが幼稚園に入り字を覚えた頃からは「あなたにバトンタッチね」とお母さんから言われたMちゃんがKさんと年賀状の交換を続けたそうです。生まれた時以来顔も合わせたことのないMちゃんですが、その年の出来事を報告してくれてKさんはMちゃんの人生をずっと見守ってきました。
ところが数年前Kさんは病に倒れ、交流は途絶えてしまいます。
体調が回復しクイーンヒル目白台に引っ越してこられたKさん、今年Mちゃんに暑中見舞いを出しました。すぐに返事が返ってきて記載のあった電話番号にかけてみると「会いたい!私、55歳になりました!」とのこと。
「ええ!! あれから55年も経つの!」時の流れは早いものです。
会っても顔がわかるかしら?と不安もありありましたが、Mちゃんがクイーンヒル目白台に迎えに来てくれました。クイーンヒル目白台お隣のカフェレストラン「Village Marche」にて55年ぶりの再会を果たします。奇跡のような再会です。
本当は、Mちゃんのお母さんも会いたいとおっしゃっていましたが酷暑ゆえ(当日、東京都心38.5℃!!)また次回に、となりました。
Kさんは「子供の頃の写真でしか見ていないMちゃんだけど、面影があった。お母さんも会いたいと言ってくれたなんて、私のことを覚えているのね。」と嬉しそうに教えてくれました。
3人の再会が実現したら、またお話を聞かせてもらいます。
